パパになって幾年

医者やっています。娘大好きです(育児中)!

ギフト ~僕がきみに残せるもの~

こんばんは、epipapaです。

 

看護学校の授業で、先日「1リットルの涙」を学生さんと一緒に観ましたが、本日は別クラスにて「ギフト ~僕がきみに残せるもの~」を観ました。学生さんが「1リットルの涙じゃないの?」と最初ざわつきましたが、レンタルしていたDVDを持ってき忘れたとは言えず、「先生が同じものを2回も観たくないからだよ」と誤魔化してスタート。

 

www.transformer.co.jp

 

この作品は、実際にALSを発病したアメリカの元アメフトのドキュメンタリー映画です。ALSと診断されて幾ばくも無いうちに、妻の妊娠が発覚。生まれ来る未来の子供に向けて、ビデオカメラで色々伝えたいことを本人が残したものを編集したものです。

 

原題は「GREASON」。本人のラストネームそのまま。

 

最初の10分間は本人のアメフト現役時代や妻との馴れ初めの紹介なので、ALSと診断されてからの話はそこからになります。

 

ドキュメンタリーなので、つらいところも醜いところもある程度隠さず編集されています。妻と口喧嘩もするし、父親とは信仰のことで意見を激しく言い合ったりもする。神頼み…じゃないけど、父親の勧めで牧師のところに行き、歌をうたえば救われる的な歌をうたわされたあとに「やってみる!」と言ってみんなの前で走ってみるものの転倒し、妻が「茶番だわ」と憤慨するシーンは印象的でした。

 

ただ、本人や妻、周囲の人々はエネルギッシュで基本的にはポジティブ思考(に写ってる)。全体としては暗い話ではありません。また、もともと影響力のある方なので、ALS患者の支援団体を立ち上げたり、法律を作ったりと同じ病気の方々のために尽力されます。すごい。

 

ただ、やっぱり病気の進行は止められない。本人がどんどん弱っていく姿は、観ていてつらくなります。実際の患者さんの経過をみている感じ…。全身やせ細り、車いす依存状態の中、夕暮れ時に愛らしい息子を膝の上に乗せて、顔を寄り添い合うシーンは静かで、胸打たれました。

 

看護学生さんも泣いてたけど、僕も一緒に泣きました(笑)おすすめの作品です。

 

ご本人は現在もご健在です。今は二児のパパです。人工授精で娘さんが産まれています。奥さんもほんとパワフルですよね!