パパになって幾年

医者やっています。娘大好きです(育児中)!

看護学生とのジェネレーションギャップ

こんばんは、epipapaです。

 

現在の職場の業務の1つとして、看護学生相手に講義をする仕事が年に数回あります。なかなか気が重いのですが、できるだけ興味を持たせようとスライド作りに時間をかけ、先月いざ講義をしてみたのですが、

 

学生の5~8割は寝る。

 

自分も学生の頃は、授業中に部活へ抜け出したり、爆睡していたクチなので全然叱る資格はありませんが、それでもやっぱりちょっぴり悲しい。

 

「つかみ」のはずのネタも、すべて不発。

 

あれ?今の学生さんって、「モハメド・アリ」「マイケル・J・フォックス」「ヒトラー」とか知らないの?数年前に社会現象になったALSの「アイスバケツチャレンジ」の話ですら「?」の表情でした。

 

うーん…今の子はどうもテレビ見ないらしい。10代の子持ちの医局秘書さんに尋ねると、もっぱら「YouTube」見ているとか。

 

そこで、本日は講義はやめて、DVDレンタルしてきました。どうせ、講義しても頭に入らないだろうし、病気のイメージさえ植え付ければいいかなと思って。

 

 

作品は【1リットルの涙】です。脊髄小脳変性症患者の話。ノンフィクション。恥ずかしながら自分も見たこともなかったので、良い機会だと思い、2時間弱、学生さんと教室で一緒にみました。

 

ちなみにドラマ版はいま話題の沢尻エリカ主演です(笑)今回は映画版。元気なときから寝たきりまでを描いています。見慣れた疾患の経過ではありますが、やっぱり若い方が病気になるって可哀想すぎてつい泣きそうになりました。学生さんいなかったら普通に泣いてたな。まぁ、高齢者だから病気になっても可哀想じゃない…というわけではありませんが、比べるとどうしても…ねぇ。

 

 

リンクの本は文庫化されたものですが、もともとの手記を編集した本は1986年に出版されたということで、33年前?になるんですね。すごいロングセラー。

 

とても残念なことに、そんなに歳月が経っても、いまだ脊髄小脳変性症の根本的な治療薬はありません。遺伝子解析の進歩のおかげで病態解明は進んでいるんですけどね…。治療薬開発まではまだ到達していない状況。

 

ちなみに、古い映像でしたけど、学生さんや一人も眠らずに見てくれました(笑)やっぱり映像は力だね。